​🌸『カレンブーケドールは、あの日見た雲に恋をする』🌸 あとがき

​🌸『カレンブーケドールは、あの日見た雲に恋をする』🌸

​🌸 あとがき:読者の皆様へ贈る「黄金の花束」 🌸

​「1着」よりも尊い、「一途」という生き様

​現実の競馬界において、カレンブーケドールは「最強の善戦姫」と呼ばれ、G1勝利という栄冠にはあと一歩、届きませんでした。しかし、敗北を喫してもなお、泥にまみれながら懸命に脚を伸ばし続ける彼女の姿は、多くのファンの心を捉えて離しませんでした。

​この物語で描いた彼女の「482kgのバルク(筋肉)」や、時に滑稽なまでの「愛のポエム」は、彼女が抱えていたであろう悔しさや、それでも前を向こうとするひたむきさを表現したものです。

「勝つこと」だけが物語のゴールではない。誰かを想い、自分を磨き、最後まで諦めずに走り抜くこと――そのプロセス自体が、どんな金メダルよりも眩しく輝くのだということを、お嬢様というキャラクターを通じてお伝えしたかったのです。

​王子様との「心の距離」

​三冠馬コントレイルという、あまりにも高い空を飛ぶ存在。その背中を追い続けた彼女が、引退後にノースヒルズで彼と肩を並べた瞬間、この物語は「記録」から「記憶」へと昇華されました。

「重すぎる愛」を受け入れた王子様の包容力と、それを貫き通したお嬢様の執念。二頭が織りなした不器用な恋模様が、読者の皆様にとって、日々の生活の中にある「小さな希望」や「勇気」に繋がっていれば、これ以上の喜びはありません。

​永遠に続く飛行機雲

​最終回、二頭の子供が走り出した空に描かれた飛行機雲。

それは、過ぎ去った栄光への追憶ではなく、未来へと永遠に続いていく「想いのバトン」です。たとえ現役というステージを降りても、彼らが遺した蹄跡(あしあと)は、こうして物語となり、皆様の心の中で走り続けます。

​謝辞

​全38話という長丁場、毎話お届けするたびに、皆様の熱いご期待と温かい眼差しに支えられて、この物語はここまで濃密に、そして劇的に進化することができました。

​お嬢様は今、北海道の穏やかな牧場で、最愛の王子様と共に幸せな時間を過ごしています。時折、空を見上げては、自慢のポエムを口にしながら。

​皆様の人生という名のレースもまた、黄金のような輝きと、愛に満ちた素晴らしいものとなりますよう心より願っております。

​いつかまた、新しいゲートが開くその時まで。

本当に、ありがとうございました!

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