🌸『カレンブーケドールは、あの日見た雲に恋をする』🌸 第2話

​🌸『カレンブーケドールは、あの日見た雲に恋をする』🌸

🌸 第2話:『初恋は飛行機雲の彼方に』 🌸

​社台ファームの朝は早い。☀️

生まれたばかりの頼りなかった私の足も、今ではすっかり大地を蹴り上げる強さを手に入れていた。🦵💥

​「さあカレン、今日も放牧地まで行くぞ。お前は本当に元気だなあ」

​馬房のスタッフさんが、私の無口(むくち)を優しく引いて歩く。🐴🚶‍♂️

私はといえば、そのスタッフさんの腕にわざと頭を擦り付けながら、心の中でドヤ顔を決めていた。😏✨

​「当然でしょ! 私は選ばれし美少女・カレンブーケドールよ? ほら、スタッフさん、私のこの流れるような歩様(フットワーク)を見て頂戴。もはや歩く芸術品、歩く黄金の花束なんだから!💐✨」

​「ははは、お前、なんだか誇らしげに胸を張ってるな。……あ、おがくずが鼻についてるぞ。🌾」

​「……ちょっと! せっかくの完璧なビジュアルが台無しじゃないの! 早く取って! 優しく取ってちょうだい!😭💦」

​そんな賑やかな朝の散歩の途中だった。

ふと、放牧地の境界線――柵の向こう側の景色が、私の瞳に飛び込んできた。👀✨

​そこは隣の牧場、ノースヒルズの敷地。

一頭の青鹿毛の仔馬が、風を切って走っていた。🍃🏇

​「…………っ!?💘」

​時間が止まった。⏳

その子は、まだ子供だというのに、信じられないほど気高く、そして美しかった。

彼が駆け抜けた後の芝生には、まるで星の屑が散らばっているかのような幻想的な残像が見える(気がした)。🌟✨

​「な、ななな、何なの、あの神々しい生き物は……!? 栗毛の私が太陽なら、あの子は……静寂の中に燃える深い夜の星。えっ、待って、カッコよすぎない!? 鼻血出そう……(馬は鼻呼吸だけど!)👃🩸」

​「お、どうしたカレン。あっちを見てるのか? あれが噂の『神童』だよ。ノースヒルズの期待の星、コントレイルだ。将来は間違いなく三冠を狙える逸材だって言われてるぞ。👑」

​スタッフさんが感心したように呟く。

コントレイル様。 🕊️✨

その名前を耳にした瞬間、私の脳内では勝手にウェディングベルが乱れ打ちされ、将来の「三冠馬&最強牝馬」というパワーカップルの記者会見までがフルカラーで上映された。📺🎊

​「……決めた。間違いないわ。あの方は、私のために用意された運命の王子様よ!!💍💖✨」

​「おいおい、カレン? 急に鼻息荒くしてどうしたんだ? 柵に突っ込むなよ!💦」

​スタッフさんの制止も聞こえない。

私は柵ギリギリまで駆け寄り、精一杯の「一番可愛く見える角度」で首を傾げ、あの方――コントレイル様に向かって、心の中で愛の雄叫びを上げた。📢💕

​「おーい! 王子様ー! こっちを見てー! 世界で一番可愛いあなたの運命の人、カレンブーケドールはここよー!!📣❤️」

​けれど、王子様は一度もこちらを振り返ることなく、ただ真っ直ぐに、空の飛行機雲を追いかけるように遠ざかっていく。✈️💨

そのクールな後ろ姿に、私の恋心はさらに激しく燃え上がった。🔥

​「……ふふっ。シャイなのね。私の美しさが眩しすぎて、直視できなかったのね? いいわ、その余裕、いつまで続くかしら! 私、絶対にあの方と同じ舞台(重賞)まで上り詰めてみせるわ!✨」

​「……カレン、なんだか凄まじい執念を感じる顔をしてるけど……。まあ、その元気をトレーニングにぶつけてくれよな。😅」

​スタッフさんは苦笑いしながら、私の背中をポンと叩いた。

カレンブーケドール、生後数ヶ月。🌸

後に「2着の女王」と呼ばれることになる私は、この日、人生最大の目標――**「コントレイル王子の1着(お嫁さん)になること」**を勝手に、そして固く誓ったのである。🏁💍✨

コメント

タイトルとURLをコピーしました