🐎【第16話】女王帰還、エメラルドの輝きへの「極上エステ」 🐎
🌿―― 2022. 春 栗東・ソダシのプライベートサロン(控室) ――🌿
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フェブラリーSで見せた、あの泥だらけの勇姿。✨
世間は「砂でも通用する!」「なんてタフなウマ娘だ!」と手放しで賞賛しましたが、私の心は既に、あの眩いばかりに光を反射する「緑のランウェイ」へと飛んでいました。
(……ふふ。砂の戦いも、私の精神を鍛える『泥パック』だと思えば悪くありませんでしたわ。……けれど、やはり私の白銀の肌には、エメラルドグリーンの芝こそが最高のコントラスト。……ヴィクトリアマイル。そこは、真の主役である私が、再び王冠を戴くために用意された聖域ですわ!) 📸💎
💅 【至高のメンテナンス:今浪さんへの「フルコース」発注】
芝への帰還が決まったその日から、私の「美への執念」は凄まじいものになりました。
トレーニングではありませんわ。これは、世界を魅了するための「リファイン(再構築)」ですの。
今浪さんは、私のあまりの気迫と「注文」の多さに、嬉しい悲鳴を上げています。
(……今浪さん! 砂の一粒、泥の一片たりとも、私の肌に残してはなりませんわ! ネイルはダイヤモンドのように鋭く研ぎ澄まし、純白の髪は最高級のシルクを越える滑らかさに。……ヴィクトリアマイルの直線で、私の白さが五月の太陽を反射して、観客の皆様を失明させてしまうくらいに磨き上げなさいな!) 🧼🫧🧴
「分かってるって、ソダシ。毎日3時間、腰が痛なるまでヘアケアしてるやろ? お前、芝に戻るんがそんなに嬉しいんか、このお転婆娘」
今浪さんが呆れ顔で笑いながら、特別に冷やした、瑞々しい特大のアップルパイを差し出してきます。
(……嬉しい? そんな、下界の低俗な言葉で片付けないでくださいまし。これは『正常化』ですわ。本物の女王が、本物のステージに戻る。……ただそれだけのこと。……さあ、足腰のマッサージの続きを。私の筋肉を、大理石の彫刻のようにビルドアップなさい!) 🍎✨
🌙 深夜の独白:府中の直線を「白」で塗り潰す夢
深夜、静まり返ったトレセンで、私は独り、目を閉じます。
脳裏に浮かぶのは、東京レース場の、あの長く、過酷で、けれど残酷なまでに美しい直線。
オークスの時の沈黙。秋華賞の流血。中京の泥。
……すべてはこの瞬間のための、最高の「前振り」に過ぎません。
(……レイパパレさん、レシステンシアさん。豪華な顔ぶれが揃うようですけれど、主役の座を譲るつもりは1ミリもありませんわ。……私の後ろを走るという栄光を、存分に味わわせて差し上げますわよ。……おーほほほ!) ⚡️💎
私は自分の白い指先を月光にかざし、その透き通るような白さを確認します。
一度泥を知ったことで、私の白は、以前よりも深みと、他を寄せ付けない「強さ」を宿していました。
🏁 決意:世界で一番美しい「復讐」の始まり
SNSでは『ソダシ、ついに芝へ!』『マイルなら現役最強か?』という期待の声が地鳴りのように溢れ、トレンドを独占。
「やっぱりソダシは芝で見たい」「彼女こそがターフの妖精だ」というファンの切なる願い。
(……安心なさいな、下界の皆様。私がターフに足を一歩踏み入れた瞬間、世界は再び正しい色を取り戻すのですから。……泥を被る時代は終わりました。これからは、光そのものになって、皆様の希望を背負って駆け抜けて差し上げますわよ) 🐎🏁🤍
女王は、水鏡に映る自分の凛とした姿を、満足げに見つめました。
それは、かつての「守られるアイドル」を完全に脱ぎ捨て、自らの美学で世界を跪かせる「不屈のシンボル」としての、誇り高き微笑みでした。


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