​✨💎『純白の仮面(ペルソナ)は剥がれない』💎✨​―― Sodashi(JPN) 全記録 ―― 第3話

​✨💎『純白の仮面(ペルソナ)は剥がれない』💎✨​

​🐎【第3話】函館の夏、お淑やかな「惨劇」 🐎

​🌊―― 2020.7.12 函館競馬場 5R メイクデビュー ――🌊

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​北の大地、函館。

​海風が運ぶ潮の香りと、制限はあるものの熱い期待を胸に集まった観客たちの熱気。

​そこが、私の**「女優デビュー」**の本格的なステージとなりました。⚓️✨

​移動車から降り立ち、先導スタッフの後ろを歩き始めた瞬間、パドックの空気が一変しました。

​カメラのシャッター音が、まるで私を讃える一斉射撃のように鳴り響きます。📸✨

​「……うわっ、真っ白だ! ぬいぐるみみたい!」

​「あの子、汚れひとつないわ。本当にお人形でしょ?」

​(……ふふ、聞こえておりますわよ。でも「ぬいぐるみ」? 心外ですわ。あんな、綿を詰められただけの置物と一緒にしないでくださる? 私は、血と汗と、そして『計算された美学』で動く、生身の芸術品ですのよ。……ほら、今の角度。しっかり撮っておきなさいな) 🧸💢

​実は、このパドックに立つまで、私と担当の今浪さんの間では、人知れぬ「攻防戦」があったのです。

​🧼 【幕間:お嬢様の潔癖伝説】

​デビュー前の追い切り(練習)の日。函館のレース場は、前日の雨で少し湿っていました。

​一走り終えて戻ってきた私の真っ白な姿に、数粒の泥が跳ねていたのです。

​(……信じられませんわ! この私が、このような不潔な塊を身に纏って歩くなんて! 今浪さん、今すぐですわよ! 黄金のバケツと最高級のシャンプーを持ってきなさいな!) 🧼🫧

​私は、その泥を落としてくれるまで控室への入室を断固拒否。今浪さんは「元気やなぁ」なんて笑ってましたけれど、私は本気でした。

​お淑やかなフリをするには、まず「一点の曇りもない白」であることが最低条件。妥協は一切許しませんの。

​🏁 完璧な「先行(エスコート)」

​いざ、本番。1番人気はルメールさんのロジモーリス。2番人気は池添さんのギャラントウォリア。

​私は少し控えめな**「3番人気」**。

​(ふふ、皆様お目が高いのか低いのか……。でも、人気なんて数字、私の走りで一瞬でひっくり着かせて差し上げますわ) 📈

​ゲートが開いた瞬間、私は「お嬢様」の仮面を心の奥底に仕舞い込みました。

​1コーナーから道中、私は先頭を行くジュンブーケのすぐ後ろ、2番手の絶好位を優雅に追走します。

​「見て、あの白い子、全然ブレないぞ……!」

​「先行してて、あの落ち着き。ただのアイドルウマ娘じゃないかも」

​スタンドのざわめきが心地よく耳に届きます。

​芝を蹴り上げる足に宿るのは、淑女の嗜みなどではない。獲物を確実に仕留める、猛獣の衝動です。🔥🤍

​4コーナー。ハロンタイムが12.0 – 11.7 – 11.6と、一気に加速する勝負所。

​背後で1番人気のロジモーリスが必死に追いすがってくるのを感じます。

​(ルメールさん、私の背中は綺麗ですかしら? でも、残念ながら見惚れている時間はありませんわよ。……ごめんあそばせ!) 🐎💨🔥

​直線に入った瞬間、私は一気にギアを上げました。

​他の子たちが泥に苦しむ中、私はただ一人、光の矢となって突き抜けます。

​メンバー最速35.3秒のキレ味。

​「うおおおおお! 白いぞ! 白い子が抜けてきた!!」

​「速い! はるか後方に置き去りにしていく!強い、強すぎる!!」

​ゴール板を駆け抜けた瞬間、函館競馬場を包んだのは、アイドル誕生への歓喜と、その圧倒的な強さへの戦慄でした。

​掲示板の一番上に表示された「4」の数字。1分50秒4。

​今浪さんが駆け寄り、誇らしげに私の肩をポンと叩いてくれます。

​「ようやった! ほんまに、純白の髪の歴史を変えるかもしれんぞ、お前は!」

​(……はぁ、疲れましたわ。今浪さん、早く戻ってシャワーを。この足についた泥、1秒でも早く落としたいのですけれど。……あ、でも待って。今の勝ち誇った顔、ちゃんと綺麗に撮られましたかしら?) 🌹👑

​函館の夏。

​「純白のアイドル」が、歴史の1ページにその名を刻んだ日。

​けれど、その内側で冷酷に「次なる獲物」を定めている私の本性に、まだ誰も気づいてはいませんでした。

​(さあ、次はどの舞台で、誰を絶望させて差し上げましょうか?) 🐎🏁🌸

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